では前回の続きですね。 相続対策における第一歩は財産の健康診断。 理由は木を見て森を見ずとならない為にです!
皆様は薬を飲む前にまず体のどこに効果があるのか調べますよね。また通常は病院で調べて頂き、悪い部分がわかったら、それを治療する為の薬を飲むわけですよね。状況によっては手術という選択肢も含めて、悪い箇所を事前に対処する。というのが一般的な考えだと思います。
実は財産についてもまったく同様です。良い資産もあれば悪い資産もあります。相続の現場において、善し悪しを意外と把握されている方が少ない事に驚きと不安を感じています。 まず、不動産資産においては、相続税を計算する為に概算で相続税評価額を算出します。(※税理士さんと連携しています) しかし、それ以外にも重要な指標があります。 この不動産を今売ったらいくらになるのか? 売却価格=時価評価 ですね。
例えば同じ100坪でも 高く売れる場所 と あまり高く売れない場所 では遺産分割の際に判断が変わりませんか。 財産を引き継ぐ側も 良い方がほしい と思うのが普通の考えではないでしょうか。 そしてもう一つ重要な事は不動産のキャッシュフローです。 不動産資産というのは持っているだけで経費がかかります。 代表的なものが固定資産税ですね。 毎年毎年発生します。まず年間にかかる経費を把握する必要があります。 またアパートやマンションの場合は、家賃収入があります。 家賃収入から維持費等の経費と固定資産税を引いたら、いくら手残りがあるのか。 この不動産資産は赤字なのか黒字なのかという事の把握が重要です。
財産の健康診断の依頼を受けて調査した結果、赤字のマンションやアパートも多数ありました。 赤字では財産を引き継ぐ方も考えないといけませんよね。 また借入が残っている場合も、借入は返せるのだろうか?と不安を持たれている現状があります。 不動産・現金・有価証券・保険など、すべての財産を概算で把握した結果、はじめて遺産分割の話し合いや納税資金の準備に取り掛かれます。
上記を把握せず ざっくり節税が必要だから 士業の方にそう言われたから だけで対策を行う事は危険です。 法定相続人(例えば、配偶者やお子様)の意見を全く聞かず遺言書だけ残す事例もよくお聞きしますが、結果的に相続発生後に仲が悪くなってしまった・・・という事が多々起きています。 相続の現場でお聞きした話しをまとめると、実際は裁判まで起こしてはないが相続をきっかけに兄弟姉妹の誰かが我慢し円満に見えている遺産分割が非常に多い という現状をご理解頂き、 我が家では揉める事はない というお考えは一度止めて頂き、それが確信に変わるよう、揉めない為の相続対策に一歩踏み出してみませんか。
弊社は、 相続財産の健康診断 から 相続プランニング 家族会議の支援 遺言書まで。まず勉強会で広く浅く学んでも頂けますし、個別相談からすぐにでもお力になれます。 是非お問い合せ下さい。 大切なご家族の為に!